
UnaBizは、70,000個の樽を追跡する機器、Kegfoxの設計および製造を行っています。この機器はThinxtraのSigfox 0Gネットワーク上にあるKonvoyのIoT追跡監視システムに接続されています。
於シンガポール、2020年11月18日。本日、最大のIoT展示会「Sigfox Connect 2020」で、飲料業界向けの樽レンタル事業を行うKonvoyグループが、オーストラリアとニュージーランドで展開している70,000個におよぶ大量の樽に樽追跡監視IoTソリューションを導入したことを発表しました。世界で初めての導入となるこのIoTソリューションは、UnaBizがKonvoy向けにカスタマイズし設計および製造しました。
ビーコン技術により、Konvoyグループとそのお客様は、大量にある樽を最大限に活用、かつ樽の紛失を削減できるようになりました。この世界初となる大規模なシステムを導入するにあたり、KonvoyはThinxtraのSigfox 0Gネットワークを活用することにしました。
Konvoyは、樽のサプライチェーン管理を簡単にしたいと思っていましたが、課題の1つは、大量にある樽が十分に見える化されていないことでした。樽の位置特定にはスキャン技術(RFID、バーコード、QRコード)が使われていましたが、スキャン忘れやコードに不備があるケースがあり、樽が紛失した場合、不完全なデータで追跡ができなくなるのです。

樽紛失の問題への対処で損害を軽減し、樽レンタル市場における差別化を図るために、KonvoyはThinxtra、IoT Telco、UnaBizと提携し、それぞれの目的に適応する革新的な追跡監視システムを開発しました。このシステムは、オーストラリアとニュージーランドのThinxtraが所有および運営するSigfoxグローバル0Gネットワークが使用されます。
「Thinxtraは、初めてお会いした時すでに、私たちが必要としていたことに対する明確な考えを持っていました。堅牢で低コスト、かつ寿命は最低でも5年は持つものを必要としていました。そして何よりも、大量の樽に関するリアルタイムの情報を見える化し、生産者や樽レンタル会社に提供することで、紛失を減らすだけでなく、樽の活用を最適化するが重要でした。」と、Konvoyグループ創設者兼業務執行取締役のアダム・トリッペ・スミス(Adam Trippe-Smith)氏は説明しています。
KonvoyはUnaBizと密接に協力し、運用面や経済面で効果のあるSigfox対応追跡システムの設計および製造を行いました。UnaBiz共同創設者兼CTOのフィリップ・チウ(Philippe Chiu)は次のように述べています。「Konvoyについては速度感が課題でした。」「IoTビジネスソリューションを一式提供している企業として、ハードウェアの開発と大量生産に加え、システムを可能な限り早く利用できるようにすることが重要だと認識していました。ハードウェアの付加価値として、Konvoyとそのパートナーがチェーン全体で使用できるモバイルアプリケーションの開発も行いました。ビーコンと樽をペアリングし、Kegfoxの展開を加速させたのです。樽レンタル市場においてKonvoyが存在を確立する上で、使いやすさと位置情報ライブデータへのアクセスが重要なのです。」

KonvoyのKegfoxビーコンは、バッテリー駆動型の追跡機器で、定期的または特定のイベント時にThinxtraのSigfox 0Gネットワークを介して位置データをKonvoyに送信するようにプログラムされています。低電力消費の0Gネットワークで、保守を頻繁に行う必要がなく、位置と温度の情報を1日に数回送信し最大7年間充電が持続します。加速度計には追跡だけでなく、樽が移動されたり清掃されたりした場合など、樽のライフサイクル全体のさまざまな種類の動きを検出するアルゴリズムも組み込まれています。
Konvoyグループは、同社が開発のKegfoxビーコン技術が樽所有事業者に大きなメリットをもたらすと信じており、2021年には同社が新たに設立した事業部門であるKatch Asset Trackingが世界中の樽所有者に提供される計画です。
樽は通常、1年に大体3~4回使用されますが、Konvoyグループのレンタル事業のシステムでは、樽所有者の既存のアセットを最適化することで、樽の年間使用回数を増やすことにつながります。さらに、Kegfoxビーコンを使用すると、クラフトビールの醸造会社として有名なMoon Dog、Fixation、Parrot Dog、HawkersなどのKonvoyのお客様が樽の温度をモニタリングし、自社の飲料が品質ガイドラインを満たしていることを確認できます。
「最初は追跡に重点を置いていましたが、このソリューションのおかげで、樽の温度も監視できるようになりました。生産者側の工程において飲料を低温殺菌していないケースが多いので、樽の温度を高くし過ぎたままにしておくと、製品が台無しになってしまいます。適切な温度で樽が輸送されたという通知ができることは、大きな利点です。」と、アダム・トリッペ・スミス(Adam Trippe-Smith)氏は付け加えています。
現在、Konvoyはすでに樽レンタルにおいて200を超えるお客様がおり、自社の樽に20,000台の機器を設置しています。年末までにオーストラリアとニュージーランドにある樽の95%に設置する予定です。

「ビール樽などの資産の追跡と監視を目的とした大規模なIoTの導入を促進し、サプライチェーンの中でお客様の事業が効率と価値を高めることに情熱を注いでいます。オーストラリアとニュージーランドの全土において接続状態となるよう取り組んでいます。Konvoyが短期間で規模を拡大しただけでなく、世界への展開を始めることができたのは大変すばらしいことだと思います。これは、短い期間で出した実績として貴重な事例になっています。効率性の向上が可能となり、それがより求められる世の中で、IoTソリューションを導入する業界は今後ますます増えてくると思います。」と、Thinxtraオーストラリア・ニュージーランド販売本部長のアンソニー・スチュアート(Anthony Stewart)氏は述べています。
「繰り返しになりますが、世界規模で展開しているSigfox 0Gネットワークであれば、革新的でありながら手頃な価格という世界中のお客様のニーズに応えることができます。樽の追跡と監視というやり甲斐のある分野には最適です。Konvoyは今回導入したソリューションによって差別化を図り、樽のサプライチェーン管理に革命をもたらす独自の技術を実証しています。」と、Sigfoxグローバルセールス担当副社長のイアン・テルブランシュ(Ian Terblanche)氏は説明しています。
Konvoyについて
Konvoyグループは2019年に設立された企業で、飲料業界向けにシンプルな樽レンタルソリューションを提供しています。同社は2019年10月、最初の事業である「Konvoy樽レンタル」を立ち上げました。それ以降、同社はオーストラリアとニュージーランドで樽のレンタル、修理、追跡を提供する唯一の企業に成長しました。Konvoyグループには、Konvoy樽レンタル、樽の修理、およびKatch資産追跡の3つの独立した事業があります。
Thinxtraについて
Thinxtra, The IoT Telcoは、資産を接続して事業効率をより高めるための支援を行っています。ThinxtraはUnaBizのパートナーと提携して、モノのインターネット(IoT)機器、クラウド等のソリューションをオーストラリア、ニュージーランド、香港、マカオで提供している企業です。IoT時代の中で誕生した同社は、大規模事業の効率化を実施することで、収益性が高く持続可能な未来に貢献することに情熱を注いでいます。同社のお客様は、これまでにはなかったビジネスモデルの導入、顧客体験の向上、そして資産活用の健全化を図ることができます。我々はIoTによって真の事業価値を生み出す方法を熟知しており、更に70か国以上の国に展開している世界最大の0Gネットワークを活用しながら、世界への展開力を備えた現地IoT専門家を通じて提供することも可能です。thinxtra.comをご覧ください。
Sigfoxについて
Sigfoxは2010年、ルドビク・ル・モーン(Ludovic Le Moan)氏とクリストフ・フルテット(Christophe Fourtet)氏によって設立された、フランスに本社を置く企業で、マドリード、ミュンヘン、ボストン、ダラス、ドバイ、シンガポール、サンパウロ、東京に事務所を構えています。0Gネットワークのイニシエーター(創始者)であり、世界をリードするIoT(モノのインターネット)サービス提供会社です。世界規模で展開しているネットワークにより、可能な限り少ないエネルギー消費で、何十億にものぼる機器をインターネットに接続することができます。Sigfoxが誇る、機器からクラウドへの通信を実現する独自のアプローチで、世界規模でIoTを導入する際に起こる3つの大きな障壁(コスト、エネルギー消費、拡張性)に対処することができます。
現在、72ヶ国でネットワークが利用できます。同社はISO 9001認証取得企業であり、資産追跡やサプライチェーンなどの主要な分野で、企業が自社の事業モデルを活かしながらデジタル化を進めたサービスへと移行できる支援を行っています。